ワープツアーは、知る人ぞ知る、かの有名なパンクの全米ツアーです。マイナスイオンの研究や食生態学の研究者である、私とはおおよそ縁もゆかりもないように見えるのですが、実はこのワープツアーに私も参加してきました。
インディーズパンクのバンドとして中学生や高校生の間では有名なB-DASHのメインボーカルGONGONが私の長男であることから、ここ数年来インディーズパンクのライブには年がいもなく年に4、5回は楽しませてもらっているのです。
もちろん、子供からしてみたら、私が目立ったら大迷惑なので、できるかぎり目立たないような場所に、目立たないような格好で行くようにはしていますが。そんなこんなでいつのまにか、気がついたらインディーズパンクが大好きになっていました。そこで、有名なワープツアーって一体どういうものなのか、実際に行ってみててそのライブに何万人かの若い子供達にもみくちゃにされながら百聞は一見にしかず、野次馬根性で出かけたのですが、本当におもしろかったです。
この時、リミテッドレコード社長の高梨さんも同行され、インディーズパンクを育て、メジャーにする、そしてその後、できれば世界を相手に自分が育てたインディーズを世界の大きなマーケットでどこまで通用するか売り出してみたい。という高梨さんの夢を実現させるための第一歩としてのワープツアー。そして、ワールドマーケットリサーチ。ど素人の私はここでもじゃまにならないように、じゃまにならないように静かにしていたつもりですが、なんといってもティーンエイジャーの中にアジア系の中年のおばさんが混じっているのですから、じゅうぶん目立っていたのかもしれません。
B-DASHの音楽はここでもテンションの高い、音楽性の高いパンク中のパンクとしてロサンゼルスの地元っこ達に人気伯仲でした。詳しくは土曜日の夜中、テレビで放送している「Hang
Out」を見ていただければいいと思います。この高梨社長はX JAPANの制作をずっと続けてきた業界人としては有名な方です。とても気さくで情熱的で息子のバンドB-DASHにも大いなる愛情を注いでゼロから育てて今日に至ってます。現在、B-DASHは4週間連続で「ちょ」というシングルが6位から11位あたりにとどまっていてかなりのメジャーでも上位にいるみたいです。次のアルバムは「ぽ」というタイトルで8月7日発売だそうです。
ところで、ワープツアーに行っておもしろかったことを一言。パンクといえば大麻でしょう。と私は思って出かけたのですが、入場のボディチェックが大変厳しく、男女別々にまるで空港のボディチェック以上に厳しく検査され鉛筆や万年筆、ボールペン、眉ペンまでも全部没収。買ったばかりの眉ペン3000円も没収で返してくれません。もちろん、鎖だとか尖ったベルト、バックルも不可。大麻もとても持ち込めないほどバックは底の底までチェック。その後も10万人近い人間が野外の仮設のコンサート場(仮設舞台が全部で12個)コンサート場の周りには綿飴、かき氷、ホットドッグにピザ。Tシャツにレコード、特に売れているのがペットボトル入りの水。とても健康的なのに驚き。
そういえば、子供達もピアスや鼻ピアス、へそピアスなどパンクな中高校生の映画で出てくる子供達とはまったく違ったかわいらしい普通の子供達なのにも新鮮な驚きがありました。数十ドルのお札を握りしめてワクワクしながら入場してくる彼らの姿は、まるで神社のお祭りに来る日本の子供達にそっくりです。帰る頃にはビニール袋いっぱいに安い値段で買ったTシャツやら、ワッペン。レコード。ただでもらったプロモーション用のバッジなどをしっかり胸に抱いて帰る姿もまたかわいいものでした。
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