前世、霊体験、霊能者による霊視など、物質的なことや肉体的な意味合いの“マテリアル”に対し、精神的かつ霊的な世界観を表現する“スピリチュアル”のブームが続いている。
特に、『国分太一・美輪明宏・江原啓之のオーラの泉』(テレビ朝日系列)は、スピリチュアルブームの火付け役となった。
今回2週にわたってお送りしたのは、美輪明宏さんのスピリチュアルな世界をジャーナリストの目線で客観的に徹底取材して書き上げ、美輪明宏さん自身に「私より私のことを知っているのね」と感嘆された評伝『オーラの素顔 美輪明宏のいきかた』(講談社)を出したノンフィクション作家、ジャーナリストの豊田正義さんです。
美輪明宏に救われたという豊田さん「美輪さんのことを書かせていただきたいと思いました。」
豊田さんがこだわったのは、あくまでも、ジャーナリストとして客観的に美輪明宏を書くこと「ところが、スキャンダルが全くなく、強い精神力の持ち主で、みなさんに尊敬されている。」
『オーラの素顔 美輪明宏のいきかた』(講談社)は、美輪さんの幼少時代の長崎での被爆体験。
斬新な口語体の翻訳で歌ったシャンソン「メケメケ」の大ヒット、その裏で(血縁関係ではない)二人の弟の学費や実家の生活費を仕送りする姿。芸能人として初めて同性愛者であることをカミングアウトしたことによる低迷。霊能との出会い。自ら作詞作曲を手掛けた「ヨイトマケの唄」の大ヒット。今も供養を続ける赤木圭一郎、三島由紀夫、寺山修司に対する思いなど。
美輪明宏が言う「自分の体験から生みだした信念は絶対に曲げない」という生き方、「自分が供養した人間は絶対自分を裏切らない」という精神性が詳細に描かれている。
豊田さんは霊について、「(ノンフィクションライターとして)客観的な証拠がなければ書けない。(なので)霊はいると断言は出来ないけど・・・あるかも。美輪さん自身も、霊能者は99パーセントがインチキと(言ってました。)」
また、美輪明宏を取材したあとの2年間については、「自分を省みることも、自制もできるようになった。美輪さんのおかげ」
豊田さんは、今でも、美輪明宏が言う「とにかく、お経をあげなさい」という言葉を守っているとのこと。「気持ちが落ち着きます。」(豊田)
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今回のエッジトークの内容がより詳しくわかるのは、今では、美輪明宏さん自身のリサイタル会場でも販売されている『オーラの素顔 美輪明宏のいきかた』(講談社)です。ぜひ読んでみてください。
次回のゲストは、本多弘之さんです。5月13日(水)・5月20日(水)23:00~23:30・ラジオ日本「菅原明子の『エッジトーク』をお楽しみに!