レギュラー番組/菅原明子の「一期一話」

●ゲスト---鎌田實さん(諏訪中央病院名誉院長)
≪放送日・2009年1月25日(日)15:00~15:30・BS朝日、09年2月1日(日)9:30~10:00・再放送≫


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今日、わが国の医療をとりまく事件は数え上げていったらきりがないほどですが、背景には「切り捨て」という大きな問題があります。

経営が立ちいかなくなった病院を切り捨てて廃院にする。住民は命が危険にさらされたときでさえ、遠くの病院までさまよわなければなりません。こうした実態は都会に暮らしているとわかりづらいかもしれませんが、地方の市・町では実際に起こっていることなのです。

では、都会の病院なら安心して医療が受けられるかというと、そうでもありません。昨今、流行している病院ランキングのような点数制の病院評価により、病院側は「治る」見込みのある患者だけを引き受け、そうでない患者の診療を拒むケースが実際に起こっているといわれます。

今日のゲストは、鎌田實さん。地域の住民はいつでも確実に安心して医療を受けられる、地域医療のお手本ともいえる医療サービスを諏訪中央病院で形成した立役者です。

東京の医大を出たあと、普通なら大学病院に残るのが医師としてのエリートコースであるのにもかかわらず、長野県にあるこの病院に勤務することにした経緯、着任してまずとりかかったこと……、いろいろなお話をうかがいました。

人口わずか57,000人の地域で、年間300人、これまでで述べ7000人の人がボランティアで健康管理の知識を学び住民に伝えているのだそうです。病院の医師たちも、勤務が終わったあとに地域をまわって指導をしているとうかがいました。

「最後まで見放さない、見捨てない、あたたかい医療が必要なのです。これは、医療に限りません。心があたたくなれれば、からだもあたたかくなれます。脳卒中が多い地域でしたが、どうしたら変わることができるかを考えました。『地域』医療だからこそ、できたことだといえます」というお話が印象的でした。

お話の続きは、2009年1月25日(日)15:00~15:30・BS朝日、2009年2月1日(日)9:30~10:00・再放送「菅原明子の『一期一話』でどうぞ!