1991年にロンドンで生まれ、2003年に日本版が創刊された『ビッグイシュー』。 販売員をホームレスに限定することでホームレスの自立をサポートしている雑誌です。毎月1日と15日の2回刊。 定価300円のうち、160円が販売したホームレスの方の収入になるしくみです。本誌の概要と私の思いは、 菅原研究所のブログサイト「haru」でごらんください。
http://www.suga.gr.jp/haru/2007/11/post_121.html
今日、お越しいただいたのは、その経営・発行・運営の母体となっている有限会社ビッグイシュー日本・代表の佐野章二さん。 どの雑誌でも経験する、創刊直後数年間の期間――利益は生まれない赤字の期間――を個人で支えていらっしゃいました。さぞや資産家だった? 「いやいや、金持ちでないからこそ、失うものもなかったからやってこれたのです。こういう雑誌は社会が求めていました。それなら、やるしかない」。
佐野さんによれば、ホームレスになるプロセスは、まず職を失い、収入がなくなって家をなくす。 そして、身近な絆を失うことで希望をなくし、“ホープレス”になるケースが多いのだとか。 「家を失っても、話したり相談ができる人がいれば、ホームレスにはならないのです」。
家族・親戚・友人・地域……といった絆がもろくなるのは、現代人に共通した危機といえます。 ネットカフェ難民だけを例にとっても、ホームレスはそう遠くない隣人です。 佐野さんが興した事業を見守り、ささやかでもできる限りの力で参加していくことは、わたしたちにとっても得るところが大きいのではないでしょうか。
お話の続きは、4月23日(水)・4月30日(水)23:00~23:30・ラジオ日本「菅原明子の『男と女のダンディズム』でどうぞ!