今日、わたしたちの生活は、手軽に買える安いプラスチック製品で溢れています。 それらの原材料が石油であるのは、みなさんご存知のことでしょう。 また、その石油はあと数十年で枯渇するといわれて久しいですし、現在、わが国は原油高の影響が深刻になっています。 今日のゲストは、ゴミとして捨てられるプラスチック製品を回収し、 原材料だった石油へと戻す装置を開発・普及させている株式会社ブレストの代表取締役・伊東昭典さんです。
伊東さんの技術に頼れば、70%のプラスチック廃材が石油へと蘇るのだそうです。 また、プラスチック廃材を燃やすときに生じる二酸化炭素の排出を抑えることができます。 その技術とは、廃材となったプラスチックを粉砕して加熱し、融解させてから気化させ、独自の触媒によって分解します。 そして生成される再生油を精製し、重油、灯油・軽油、ガソリンをつくるのです。 枯渇を目の前にしながら、それでもなお石油に依存しなければならない現代社会にとって、ノーベル賞級の技術といえるのではないでしょうか。
伊東さんは、現在、全国の小学校を回って、子どもたちにプラスチックごみの分別の仕方を教え、 実際に石油をつくって見せることで、地球資源の大切さ、環境保護の重要性を伝えています。 名づけて「スクール油田」。 この取り組みは、2007年、大阪で開催された世界陸上でも観客にプラスチックごみを分別してもらい、 「スタジアム油田」として大成功を収めました。今夏の北京オリンピックでも、「オリンピック油田」の導入が期待されています。
お話の続きは、3月30日(日)16:00~16:30・BS朝日「菅原明子の『一期一話』でどうぞ!